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   放射線科

MRIにおける差分画像からのウィナースペクトル

 MRIにおける均一性評価評価用ファントムの画像はムラが強く、このままでは均一性評価が困難です。そこで、同一条件、同一スライス位置で2度撮像し、その差分をとり、ムラを打ち消した差分画像を用いる方法もあります。
 差分をとらない場合、とった場合、それぞれのウィナースペクトルを比較し、両者の違いをみてみました。使用したMRI装置は、Avantoです。


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 670WW

 670WW

    45WW
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【 均一性評価用ファントム像 】


左上段の画像は、均一性評価用ファントム像です。かなりムラが強いことが分かります。以下、この画像をオリジナル像と呼びます。

左中段の画像は、同一条件、同一スライス位置で2度撮像し、その差分をとったもので、ムラが打ち消されています。以下、この画像をサブ像と呼びます。

両者とも表示Window幅は同じで、670としました。

この2つの画像についてウィナースペクトルを求めました。

−−−−−−−−−−−−−−

< メ モ >

左下段の画像は中段と同じですが、表示Window幅を45としたときです。


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【 撮像条件 】

主な撮像条件は左表のとおりです。RawDataフィルタやImageフィルタは使用していません。


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【 ウィナースペクトル 】

 左上のグラフは、X方向(画像の左右方向)についてウィナースペクトルを求めたもので、オリジナル像のものが青色、サブ像のものを赤色で示しました。

 左下のグラフは、Y方向(画像の上下方向)についてウィナースペクトルを求めたもので、オリジナル像のものが青色、サブ像のものを赤色で示しました。

 X方向、Y方向とも、低周波から約0.5cycles/mmまでは、ほぼ等しく、ナイキスト周波数付近で、オリジナル像(青色)の方があきらかに高値となりました。サブ像(赤色)の方は、ナイキスト周波数付近で、低下する傾向となりました。

−−−−−−−−−−−−−−

< メ モ >

オリジナル像のウィナースペクトル計算の場合、いわゆるトレンド処理として、ムラのパターンを多項式近似し、ムラ成分を除去しました。

サブ像のウィナースペクトル値は、差分像から求めているので、1/2倍してあります。

ウィナースペクトル、自己相関関数の計算には、自作したソフトを用いました。 (そのソフトへ

 

 


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【 自己相関関数 】

自己相関関数による比較も行いました。オリジナル像のもの(青)は、2ピクセル間隔で規則的なピークがみられ、サブ像のもの(赤)にはみられませんでした。

【 まとめ 】

オリジナル画像とサブ画像のウィナースペクトルを比較しました。

サブ像では、低周波からナイキスト周波数まで、ほぼフラットで、ホワイトノイズ様でした。オリジナル像では、ナイキスト周波数付近で、サブ像より、あきらかに高値となりました。MRI画像は、フーリエ変換後の絶対値をピクセル値としていることによると思われますが、次の課題にしたいと思います。

サブ像のウィナースペクトルは過小評価につながる可能性があり、RawDataフィルタを用いる際の判断にも影響を及ぼすと思われます。
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以上


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