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   放射線科

X線スペクトルのシミュレーション・ソフト

 このソフトを使用すると、X線スペクトルとX線フォトン数を計算により求めることができます。連続X線スペクトルのシミュレーションには、Birch-Marshallの式を用い、K特性X線水ペクトルのシミュレーションには、Tucker等の式を中村伸行等がモデファイしたものを用いました。
 
DQE(u)測定には、便利なツールです。ただし、ソフトの中で使用する各種テーブルや計算パラメータの違いで、計算結果が異なってきます。基本的に、精度を確認した上で、利用者の責任において、利用してください。

 より、安定した動作と機能向上のため、予告なく、ソフト内容を変更する場合があります。このページで確認できるようにしたいと思います。

 ダウンロード ⇒ calxspectl.zip

X線スペクトルのシミュレーション・ソフトの簡易マニュアル




ダウンロードしたファイルを解凍してください。そのホルダの中には、
   ”calxspectl.exe”
という1個のファイルが入っています。

その”calxspectl.exe”を実行すると、左に示すウィンドウが現れます。

各数値の意味は、次の表のとおりです。

  

それぞれ、G以外に、デフォルトの値が入りますが、DEの数値は、変更しないでください。

赤色の矢印の、”Spectl”のボタンをクリックして下さい。計算が開始され、少し時間をおいて、X線スペクトルが表示されます。
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表示されたX線スペクトルです。

この赤色のカーブは、X線管の固有フィルタ透過後のX線フォトンスペクトルです。

縦軸は、相対値としてX線フォトン数[%]で、横軸はX線フォトンのエネルギー[keV]です。

赤色の矢印の”Inherent+Added”のタブをクリックして下さい。



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青色のX線スペクトルカーブが表示されます。

これは、固有フィルタおよび付加フィルタ透過後のX線フォトンスペクトルです。

縦軸は、絶対値としてのX線フォトン数[mm^-2]で、横軸はX線フォトンのエネルギー[keV]です。

同時に、@の照射線量に対するX線フォトン数がAに表示されます。

赤色の矢印の”DQE(u)”のタブをクリックして下さい。DQE(u)計算の表示に切り替わります。



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切り替わったDQE(u)計算の表示です。

デフォルトで、γ、MTF、WS(ウィナースペクトル)の値が表示されています。

赤色の矢印の”DQE(u)”のボタンをクリックしてください。

計算が開始され、瞬時に結果が表示されます。

MTFおよびウィナースペクトルとして、他の値を使用する場合は、デフォルトのデータを参考にして、データの1行目に系列名を入れてください。



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表示された計算結果です。

NEQ(u)のグラフ@およびDQE(u)のグラフAが表示されます。

その下のフィールドに、NEQ(u)数値データBおよびDQE(u)の数値データCがそれぞれ表示されます。

 



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【 精度について 】

左のテーブルは、一般撮影等の静止画検出器を対象とする
   IEC 62220-1 Ed.1
で記述されている標準線質とフォトン数です。

”Simulated”の”q”は、自作ソフトで求めたフォトン数”で、±%”は、IEC 62220-1 Ed.1のフォトン数に対する誤差です。

低管電圧ほど、誤差が大きくなりました。これは、各種パラメータのテーブルの違いや補間法の違いによるものと思われます。
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メ モ


これから同様のソフトを自作しようとしている方へ :

X線スペクトルのシミュレーションに関する論文やレポートは少なくありませんが、必要とする各種テーブルやパラメータは共通しているわけではありません。それらの数値データの単位の次元に注意することが、Keyになるかと思います。
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以上


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